日経225オプションのヒストリカルデータは、無料では手に入りません。かなり探してみたのですが見つかりませんでした。個人使用限定であれば、JPXデータクラウドから安く購入することが可能です。ヒストリカルデータを分析することによって、今後の値動きの前兆を掴むことができるかもしれません。
JPXデータクラウドにユーザ登録
JPXデータクラウドでデータを購入するには、ユーザ登録が必要なようです。
住所氏名電話番号を入力させられるので、ちょっと面倒ですね。
商品の選択
欲しいデータがあるかどうか確認する
欲しいのはオプションのデータなので、 左側のメニューから金融デリバティブ情報の四本値を選択しました。

リンク先に、先物やオプションの一覧が表示されます。「日経225オプション四本値」がありました。欲しかったものはこれだと思われるので、これを選択します。
データの中身を確認する
商品詳細ページで、欲しい情報かどうかを確認します。「JPXデータクラウド提供ファイルデータ仕様書」 へのリンクがあるので、これを参照できます。
サンプルが見たい場合は、左側のメニューの下の方からテクニカルリファレンスへのリンクがあるので、そこからサンプルデータをダウンロードできます。
JPXデータクラウドで 販売している日経225オプションのデータには、IVやグリークスは含まれていませんでしたが、とりあえずプレミアムが含まれていることがわかったのでよしとします。
利用規約と値段を確認する
利用規約で重要なのは用途だと思われます。個人・学術使用であればなんとかなりますが、それ以外だと個人ではちょっとツラい値段になってきます。利用規約を確認して、私の用途では個人・学術使用の範囲で問題ないようなので、購入することにしました。1ヶ月で88円なら十分安いと言えるでしょう。
データ取得期間を選択する
自分の必要の範囲だけ購入することができます。最新のデータは得られず、前の月よりも前のデータしか購入できないようです。仕方ないですね。ここはジャパンですからね。
今回は、2018年1月から2022年3月までのデータを購入することにしました。
購入する
クレジットカードで購入すると、登録したメールアドレスに「【JPXデータクラウド】ファイル作成受付メール」 と言う件名のメールが届きます。購入した期間のデータをまとめたファイルを作ってくれるらしく、その作成が完了するまではダウンロードできないようです。
ダウンロードする
5分後に、「【JPXデータクラウド】ダウンロードURLのお知らせ」 と言う件名でメールが届きました。 これに記載されたURLにアクセスすると、購入したデータのファイルをダウンロードすることができます。
リンクをクリックするとこんなページが開きます。

有効期限と、ダウンロード回数の制限があります。ダウンロード後に自分で大事に保存しておけば、そんなに問題にはならないでしょう。
データを確認する
ダウンロードしたzipファイルを展開し、展開したデータの中身を確認します。
% wc -l option_ohlc_daily.csv
とすると、3635295 と表示されました。3百6十5万行ですね。サイズは265MBあって、そこそこ大きいファイルです。これは約4年分のデータです。オプションは権利行使価格ごとに別の商品ですので、データが多くなるのは仕方ないですね。分足のデータとかだともっとすごいことになるのでしょう。
分析するために、pandas で読み込んでみましょう。このデータは、午前、午後、夜間について四本値があるのですが、今回はそんなに細かいデータは必要ないので1日単位のデータだけを読み込むことにします。
op_df = pd.read_csv('~/option_ohlc_daily.csv',
usecols=('Trade_Date', 'Put_Call_Type', 'Open_Price_for_Whole_Trade_Day', 'High_Price_for_Whole_Trade_Day', 'Low_Price_for_Whole_Trade_Day', 'Close_Price_for_Whole_Trade_Day', 'Trade_Volume', 'Open_Interest', 'Trade_Value', 'Contract_Month', 'Exercise_Price'),
index_col=['Trade_Date', 'Put_Call_Type', 'Contract_Month', 'Exercise_Price'],
parse_dates=['Trade_Date'])
op_df.sort_index(inplace=True)
利用規約のため、読み込んだデータを貼ることはできないのですが、普通に読み込めましたので問題ないでしょう。後は楽しく分析するだけです。
とりあえずの感想
先月以前までのデータとはいえ、そんなに高くない値段でヒストリカルデータを入手することができました。
最初の1歩としてはこれで問題ありません。
分析結果を今後のトレードに活かしていくためには、リアルタイムのデータが必要になってしまいます。現在のシステムでは難しそうです。
JPXでは、 個人投資家用のシステムも開発しているようです。J-Quantsと言うらしいのですが、APIの一般向けのベータ版が6月に公開される予定だそうです(https://jpx.gitbook.io/j-quants-api-faq/faq/about-jquants)。
正式版が現実的な値段で利用できるようになることを願っています。
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