みんな大好きテンバガー!日経225オプションはすごかった!

オプション

日経225オプションのヒストリカルデータから、10倍以上になったモノを探しました。株と違って、オプションは数日で10倍超になったりします。そんなに珍しくありません。相場が荒れている時期は特に。

オプションの裸買い

当然ですが、すべての取引は完全に自己責任で、自分がとろうとするリスクを十分理解する必要があります。

オプションの裸買いは、勝てば天国、負けてもスッテンテンで済み、追証などの怖い話はありません。

撤退が早ければ負けてもスッテンテンにならずに済みますし、損失は翌年に繰り越せますから、ギャンブルとしても競馬より有利です。

賭け金が大きくなる傾向がありますが、ミニオプションが始まればそれも緩和されるでしょう。

今回は戦略を立てるために、まずは過去のテンバガーをヒストリカルデータから探すことにしました。結果には間違いがあるかもしれませんので、ご了承ください。

テンバガーなんてもんじゃなかった…!

集計方法の詳細は後にして、結果を先に出してしまいましょう。表は、古いものから順に並べています。調査対象期間は2018年1月から2022年3月です。少しエントリーを遅らせても10倍を超える場合は、遅めエントリーの列に記載があります。

また、購入日の日経平均に対する権利行使価格の差分を、カッコの中に記載しました。これは、今後の権利行使価格を選択する際の参考にするためです。

オプション裸買いが10倍になったケースは、4年間で35件ほどありました。

なんと100倍超えはそのうち6件です。バチッとタイミングが合ったときだけとはいえ、実にクレイジーです。

購入日購入日
(遅めエントリー)
返済日倍率倍率
(遅めエントリー)
日経平均
(権利行使価格%)
日経平均
(権利行使価格%)
日経平均
2018-1月限
C24500
2018-01-042018-01-0911.0
23506.33
(4.23%)

(-)
23849.99
2018-2月限
P21250
2018-01-292018-02-052018-02-06490.044.5
23629.34
(-10.07%)
22682.08
(-6.31%)
21610.24
2018-3月限
P21250
2018-02-272018-03-0512.6
22389.86
(-5.09%)

(-)
21042.09
2018-4月限
C23250
2018-03-232018-03-3012.0
20617.86
(12.77%)

(-)
21454.30
2018-10月限
C24750
2018-09-142018-10-0216.9
23094.67
(7.17%)

(-)
24270.62
2018-10月限
P22000
2018-10-102018-10-1188.0
23506.04
(-6.41%)

(-)
22590.86
2018-11月限
P17000
2018-10-222018-10-2918.0
22614.82
(-24.83%)

(-)
21149.80
2018-11月限
C23750
2018-11-012018-11-0210.0
21687.65
(9.51%)

(-)
22243.66
2018-12月限
P21000
2018-12-032018-12-0717.9
22574.76
(-6.98%)

(-)
21678.68
2019-1月限
P17750
2018-12-172018-12-192018-12-2632.322.2
21506.88
(-17.47%)
20987.92
(-15.43%)
19327.06
2019-3月限
C21500
2019-02-082019-03-0413.5
20333.17
(5.74%)

(-)
21822.04
2019-4月限
C22250
2019-03-252019-04-0410.2
20977.11
(6.07%)

(-)
21724.95
2019-5月限
P20000
2019-05-072019-05-0810.0
21923.72
(-8.77%)

(-)
21602.59
2019-8月限
P19500
2019-08-012019-08-022019-08-06110.013.8
21540.99
(-9.47%)
21087.16
(-7.53%)
20585.31
2019-9月限
C21750
2019-09-042019-09-102019-09-1267.516.9
20649.14
(5.33%)
21392.10
(1.67%)
21759.61
2019-10月限
P19500
2019-10-012019-10-0313.0
21885.24
(-10.90%)

(-)
21341.74
2019-11月限
C23500
2019-11-012019-11-0617.0
22850.77
(2.84%)

(-)
23303.82
2020-1月限
P22250
2020-01-072020-01-0828.5
23575.72
(-5.62%)

(-)
23204.76
2020-1月限
C23750
2020-01-082020-01-0920.0
23204.76
(2.35%)

(-)
23739.87
2020-2月限
P19500
2020-01-172020-01-2815.0
24041.26
(-18.89%)

(-)
23215.71
2020-2月限
C24250
2020-02-042020-02-052020-02-0627.518.3
23084.59
(5.05%)
23319.56
(3.99%)
23873.59
2020-3月限
P17500
2020-02-192020-02-272020-03-02520.026.0
23400.70
(-25.22%)
21948.23
(-20.27%)
21344.08
2020-4月限
C20250
2020-04-032020-04-0821.4
17820.19
(13.64%)

(-)
19353.24
2020-6月限
C23000
2020-05-222020-05-292020-06-08237.510.8
20388.16
(12.81%)
21877.89
(5.13%)
23178.10
2020-8月限
C23250
2020-08-072020-08-1320.8
22329.94
(4.12%)

(-)
23249.61
2020-11月限
C25500
2020-10-302020-11-092020-11-10133.817.8
22977.13
(10.98%)
24839.84
(2.66%)
24905.59
2021-1月限
C28250
2020-12-252020-12-282020-12-3015.711.0
26656.61
(5.98%)
26854.03
(5.20%)
27444.17
2021-2月限
C30500
2021-02-042021-02-0928.0
28341.95
(7.61%)

(-)
29505.93
2021-5月限
P28250
2021-05-102021-05-1391.1
29518.34
(-4.30%)

(-)
27448.01
2021-9月限
C29500
2021-08-302021-09-022021-09-07250.035.7
27789.29
(6.16%)
28543.51
(3.35%)
29916.14
2021-10月限
P27750
2021-09-282021-09-302021-10-0727.523.3
30183.96
(-8.06%)
29452.66
(-5.78%)
27678.21
2021-12月限
P25000
2021-11-252021-11-262021-11-2950.016.7
29499.28
(-15.25%)
28751.62
(-13.05%)
28283.92
2022-2月限
P23750
2022-01-142022-01-2712.3
28124.28
(-15.55%)

(-)
26170.30
2022-3月限
C25750
2022-03-092022-03-1015.0
24717.53
(4.18%)

(-)
25690.40
2022-4月限
C28500
2022-03-152022-03-162022-03-3034.024.3
25346.48
(12.44%)
25762.01
(10.63%)
28027.25

上の表に記載した権利行使価格は代表的なものであり、実際には複数の権利行使価格で同じような傾向になっていることが多いです。「権利行使価格%」の記載は、本当に参考程度の情報です。

100倍超のチャート

テンバガーが思ったよりも多すぎて、全部を見ることが難しいので、100倍超のみピックアップしました。薄い青の長方形のあたりが、対象となった期間です。近い日付にテンバガーがある場合には、それも合わせて載せてあります。

2018-02月限 P21250

米国株の暴落に合わせて、2月6日の日経平均は-1071.84円の暴落となりました。これのおかげで、P21250は490倍もの爆益を叩き出すに至ります。しかも、その前後にもオプションのテンバガーがゾロゾロと…。このタイミングで暴落したことには、たいして意味はないようです。

2019-8月限 P19500

当時のトランプ大統領が対中関税第4弾を発表した時期です。

2020-3月限 P17500

いわゆる、コロナショックですね。まさにクレイジー。

ここでの520倍というクレイジーな倍率は、チャートの青い長方形の範囲で起こっています。この後も暴落は続きました。当記事では期先のオプションを扱っていないので、このコロナショックのようなSQをまたぐ大暴落はうまく拾えていません。

以下のブログ記事は、当時のオプション相場のスゴさを記録してくださっています。

2020-6月限 C23000

コロナショックからの回復でしょうか。

2020-11月限 C25500

米大統領選挙があった時期ですね。

11月9日には、開発中のコロナワクチンの暫定結果が発表されました。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-09/QJJ2OVDWRGG901

この時期のテンバガーはコールばかり…。すごい上昇相場でした。

2021-9月限 C29500

当時の菅首相の辞任が発表されると同時に急上昇した相場です。

その後の暴落は、岸田ショックの愛称で投資家に親しまれています。奇跡的にうまくトレードすれば、一ヶ月程度の間に上昇で250倍、下落で27.5倍取れた、とんでもない政治イベントでした。

集計の詳細

調査対象データ

JPXデータクラウドから購入したヒストリカルデータを使います。以下の記事で購入したものです。

調査対象期間は、2018年1月から2022年3月です。

調査対象期間内の限月のオプションについて、

  • 返済時に倍率が最大となるエントリー日
  • 返済時に倍率が10倍以上になるギリギリまで遅らせたエントリー日

を検索しました。

検索時に、期先のオプションは除外しています。オプションの裸買いはプレミアムが時間経過とともに減っていくため、数日程度の短期決戦を想定しているからです。

SQ間近だと期先を買ったほうが有利なケースもありますが、細かいことを気にせずに抽出のルールをシンプルにすることにします。

倍率の計算方法

倍率の計算に使うプレミアムは、

  • エントリー日は日足の終値
  • 返済日は日足の最高値

としています。

返済日を最高値にしているのは、その方が夢があるからです。最高値は、実際にはその価格で取引できないことのほうが多いです。

たとえば、JPXの北浜投資塾の以下の記事では、コロナショック時のプットオプションの倍率をSQ決済の価格で計算しています。

https://www.jpx.co.jp/ose-toshijuku/column/putoption/01.html

SQ決済であれば、全員がその価格で決済できたということですので、より現実的な計算ということになります。その代わり、倍率はたったの272倍ということになっており、現実のきびしさを教えてくれます(当記事が採用している最高値では、コロナショックの倍率は520倍です…)。

権利行使価格の選択

プレミアムの倍率が最大になった権利行使価格のみを選択しています。

実際のところ、相場が急変しているときには、複数の権利行使価格でプレミアムが10倍を超えることが多いです。

コンピュータは簡単にそれらを見つけ出しますが、私のような人間には代表的なケースのみを挙げた方が認識が容易になるので、そうしています。

とりあえずのまとめ

日経225オプションには思った以上に爆益のチャンスがあることがわかりました。毎回テンバガー狙いでなくても、大きく動きそうなところでオプション裸買いを仕掛けてみるのは、とても夢のあるトレードと言えるでしょう。

これは、逃げるのが早くても遅くても損失になりやすい、難しいトレードです。引き続き調査して、もう少しエントリーポイントを絞り込めるような何かを見つけたいものです。

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